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 [人魚]
 古くは中国の「山海経」に人面魚身に化物として登場する。
 我が国では「日本書紀」の推古天皇の時代における記述で「人に非ず、魚に非ず」とある。
 人魚が持つ要素は、動物的なものと妖物的なものにわかれる。
 動物的なものとして、「食べられる」ということがある。「八百比丘尼」がコレを食し、長寿を得たという話の類や、「大和本草」、「六物新誌」には下血を治す妙薬という記述、「古今著聞集」には猟師達が「あぢはひことによかりけるとぞ」と言う感想まで残している。
 洋の東西を問わず、ミイラが残っているのもこの要素に含まれるだろう。
  対して、「北条五代記」などに吉兆を表す存在としてえがかれたり、「諸国里人談」には御浅明神の使いとして登場するなど、妖物的な要素が見られる。
 西洋では悲恋物語「人魚姫」が有名な女性の半身像だが、我が国では蘭書が入ってきてから「本草綱目」などにあるように、美婦人としてえがかれるようになったようである。

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